平成16年(2004年)7月中旬。前日の五竜岳から続く連続山行として、飛騨山脈の笠ヶ岳へ挑んだ西牧ご夫妻の記録です。
「民宿つくしんぼう」のご主人にゲートまで車で送ってもらい、約1時間の林道歩きでリズムを整えてから、標高差のある厳しい笠新道の登りへ。終始ガスに包まれ雨具を手放せない天候でしたが、導入した「新素材のシャツ」のおかげで汗冷えも少なく、これまでより楽に登れたという、装備の進化を実感するエピソードが記されています。
道中では岡山岳連OBのパーティと出会うなど交流もありつつ、杓子平や尾根歩きでもガスが晴れず、槍・穂高の絶景はお預けに。山荘到着後、当日予定していた登頂を翌日に持ち越して早めに休まれています。
そしてドラマは翌日に待っていました。この日は11時30分までに下山し、扇沢へツアー「くらぶ歩きんぐ」のメンバー(本来は鹿島槍ヶ岳へ縦走予定)をマイクロバスで迎えに行くというタイムリミットがありました。早朝4時に出発して山頂で写真だけ撮り、ひたすら下山を急いで見事目標タイムをクリア!すると驚いたことに、迎えに行くはずのツアーメンバー全員が逆に新穂高温泉まで迎えに来てくれていたのです。彼らも荒天で鹿島槍ヶ岳を断念したため時間ができ、わざわざ出迎えてくれたという、山の仲間たちの温かい絆に胸が熱くなる素晴らしい結末です。
57 笠ヶ岳 (2897m) 岐阜
山名は、山容が笠の形に似ていることに由来。槍・穂高方面からはどっしりした姿、北側からはスマートな三角形に見える。頂上部には岩が散乱し、ケルンが林立する。新穂高温泉から笠新道をへて7時間50分。
登山適期:①②③④⑤⑥⑦⑧⑨⑩⑪⑫(※7〜9が選択)
■ 山行データ
- 日時: 2004 H16年 7月 16日(金) 〜 7月 17日(土) 曇(頂上はガス) (五竜岳と同時)
- メンバー: 個人 (但し、くらぶ歩きんぐの車(マイクロバス)で移動)
- コース:
7/16: 新穂高温泉(中尾高原つくしんぼう荘)(6:00) … ゲート(6:30) … 笠新道入口(7:30) … 杓子平(11:35) … 笠ヶ岳山荘(泊)(13:25)
7/17: 笠ヶ岳山荘(4:00) … 山頂(4:20〜4:30) … 山荘(4:50〜5:10) … 分岐(5:40) … 杓子平(7:40) … 入口(10:30) … ゲート(11:30) … 深山荘(入浴)(12:00〜14:25) ー 日立(24:00)
■ 山行日記
- つくしんぼうのご主人にゲートまで車で送ってもらった(約2km)。ゲートから笠新道入口までは約1時間の林道歩き、これで体のリズムを作ってきびしい笠新道の登りに備えたので、円滑に登れた。
- 最初からガス状の天候で雨具着用である。大分汗をかいたが、新素材のシャツのおかげか、これまでより楽だったようだ。
- 岡山岳連OBの市井氏、堀田氏等3名のパーティを追い越した。彼等はゆっくりしたペースで登るとのことだった。杓子平も尾根歩きもガスの中で、折角の槍ヶ岳、穂高岳の展望も全く得られず。笠ヶ岳山荘では今日中に登ることにしていた頂上も明日を期待して早目に床に入る。
- 7/17 今日は11:30迄に新穂高温泉に下り、マイクロバスで扇沢へ「くらぶ歩きんぐ」メンバー(鹿島槍ヶ岳へ登る人)を迎えに行くことになっているので4:00に山荘を出発、山頂で記念撮影のみをして早々に下山、山荘で朝食後、ひたすら下山を急いで、笠新道入口10:30をキープ。11:30も確実にパスしたとき、ビックリした。くらぶ歩きんぐのメンバーが全員で迎えに来てくれていた。このメンバーも荒天のため鹿島槍ヶ岳を断念して種池山荘へ登ったとのこと。余裕の時間で我々を迎えに来たのであった。
登頂 92 座目
(※欄外メモ1:(五竜岳と同時))
(※欄外メモ2:アルバムNo 196, 197.)
