【第62章】焼岳:視界ゼロの雨と雪渓横断、タクシー運転手の機転に助けられた活火山

平成14年(2002年)6月中旬。松本市内のアパート「クレスト若林」を拠点とした信州3座遠征の2日目、北アルプス唯一の活火山・焼岳の記録です。

前日の乗鞍岳の快晴から一転、この日はあいにくの雨。マイカー規制のある上高地エリアへのアクセスとして、当初は沢渡(さわんど)からバスに乗る予定でしたが、「4人ならタクシーでも1人当たりの料金はあまり変わらず、自由が利く」と判断してタクシーをチャーター。さらに、親切なドライバーの勧めで「安房峠道路の10号カーブ」から登り始めるなど、ベテランらしい柔軟な機動力と判断が光ります。

最初から雨具を着込んでのスタートとなり、山頂はガスと強風で視界ゼロ。あちこちから吹き出す硫黄ガスに活火山の息吹を感じつつも、下山時の雪渓横断では先が見えず「危うく失敗するところだった」と、悪天候登山の怖さもリアルに綴られています。

無事に下山し、冷えた体を温めた沢渡温泉(上高地ホテル)では、外国人夫と日本人の若夫婦の「対応が面白かった」というエピソードも。雨とガスの過酷な登山も、最終的には楽しい旅の思い出に変えてしまう人間味あふれる山行録です。

58 焼岳 (2455m) 長野・岐阜
麓の上高地からは噴煙をあげるドーム型の山体が目をひく。1915年(大正4年)の大爆発では、泥流で梓川をせきとめて大正池を作った。頂上部に噴火口があり、火口湖をもつ。上高地から3時間20分。
登山適期:①②③④⑤⑥⑦⑧⑨⑩⑪⑫(※7〜9が選択)

■ 山行データ

  • 日時: 2002 H14年 6月 11日(火) 〜 月 日 雨 (乗鞍、蓼科山と同時)
  • メンバー: 個人 (マイカー) 4人 (高木夫妻)
  • コース:
    クレスト若林 6:00 ー 沢渡(P) 6:50〜7:00 =(タクシー)= 中の湯(10号カーブ) … 頂上(北峰) 10:35 … 焼岳小屋 11:50〜12:40 … 上高地(バスターミナル) 15:30〜15:55 =(タクシー)= 沢渡 16:20〜16:30 ー 沢渡温泉(入浴) 16:35〜17:05 ー クレスト若林(泊) 18:20

■ 山行日記

  • 残念ながら焼岳は雨だった。
  • 上高地へはマイカーが入れないので沢渡(サワンドと読む)に車を置いてバスの予定をしていたが、タクシーでも4人であればひとり当り料金はあまり変らないし、自由がきくということでタクシーにした。親切なドライバーに往(中の湯迄)、復(上高地から)ともお願いした。
  • 安房峠道路の10号カーブ付近からの登山口が良いとのドライバーのすすめでそこから登った。最初から雨具着用である。頂上付近は、ガスに風も加わって視界はまったくなく残念であった。南峰は入山禁止、北峰もところどころから硫黄ガスが噴き出しており活火山であることを実感した。あたり一面硫化水素の臭気がただよっていた。
  • 頂上から下り始めたあたりの雪渓の横断のとき、先が見えずに危うく失敗するところだった。上高地の田代橋付近まで下山して来たら、やっと雨、ガスは上って来たが、タクシーに乗るまで雨具(カッパ)は着用していた。
  • 沢渡温泉(上高地ホテル)の経営者の若夫婦(夫は外人)の対応が面白かった。

登頂 62 座目
(※欄外メモ:(乗鞍山含む) / アルバムNo 128, 129.)

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